食物繊維

食物繊維

私たちの日々の食生活の中で、特に不足しているとされるものに「食物繊維」があります。
食物繊維とは、「第六の栄養素」と呼ばれているものです。食物繊維といえば、便秘の改善のためのもの、という認識がありますが、実は高血圧の予防効果もあるのです。
食物繊維は、体に不要なものをからめとり、体内から排出する効果もありますので、高血圧の方にも積極的に摂取してほしいものなのです。

食物繊維がなぜくも膜下出血の予防にいいのか

くも膜下出血を予防・再発防止するために必要なミネラルについてご存じですか。摂取すべきミネラルとその働きについてご説明します。毎日の食生活で正しく摂取できているでしょうか。摂取したい食品もあわせてお話します。

食物繊維の種類と効能

  • 水溶性食物繊維

    水溶性食物繊維とは、水を含み便を柔らかくする働きを持っているため、このように呼ばれています。糖質・脂質といったものの吸収を抑制する効果があり、血糖値をはじめ、血中のコレステロール上昇をおだやかにしてくれます。生活習慣病である肥満対策・血糖値上昇抑制のため、いわゆるトクホ(特定保健用食品)の中にも、このような成分が含まれています。また、水溶性食物繊維には、胆汁酸に含まれたコレステロールの排出を促進させる働きもあります。コレステロールを吸着するタイプの食物繊維は、高粘度の水溶性食物繊維のみで、果物に含まれるペクチンや、グアー豆に含まれるグアーガムがこれに該当します。 これらの水溶性食物繊維に加え、特に高い効果を発揮するのがアルギン酸です。アルギン酸は主に海藻に含まれる食物繊維で、糖質やコレステロール、胆汁酸などを吸着して、体外に排出させます。血中の糖分が多いことも高血圧の原因となるため、糖質とコレステロールの両方を排出してくれるアルギン酸は、高血圧予防には最適な水溶性食物繊維です。

    水溶性食物繊維の種類には、ペクチン・グルコマンナン・グアーガム・デキストリン・ポリデキストロース・アルギン酸・アガロースなどがあります。
  • 不溶性食物繊維

    不溶性食物繊維とは、私たちがまさしく「食物繊維」として認識しているものです。野菜の筋をイメージさせるそれは、便のかさを増やしてくれるものとして知られていますが、脂質を消化するときに出る胆汁酸を吸着してもくれます。この胆汁酸をつくるとき、コレステロールが用いられますので、結果として血中のコレステロールの値が低くなることが期待できます。

    不溶性食物繊維には、キチンキトサン・リグニン・ヘミセルロースなどがあります。

食物繊維が足りないと高血圧に?

食物繊維が血圧を低下させる

食物繊維は腸内環境を改善する効果が有名ですが、実は血圧を低下させる働きもあります。塩分を摂取することで体内に蓄積されるナトリウムは、直接的な高血圧の原因です。 食物繊維には、ナトリウムの排出を促進させる作用をもつ、カリウムやカルシウムの吸収を促進させる働きがあります。さらに、ナトリウムの吸収を阻害する作用もあるため、体内に余分なナトリウムを蓄積させることを防止します。

食物繊維の不足は高血圧のリスクが

日本人の高血圧はほとんどの場合、塩分の過剰摂取が原因だと言われています。そのため、食物繊維が不足すると体内に塩分を溜めこむこととなり、高血圧のリスクが上昇します。 また、食物繊維は脂質や糖分の排出も促進させるため、高脂血症や高血糖も予防します。血糖値が高いと体液や血液の量が増加して血圧は上がり、高血圧と高脂血症の併発で血管系疾患のリスクが高まります。 食物繊維は、これらの問題を総合的に解消して、高血圧のリスクを軽減させてくれる成分です。

食物繊維を多く含む食品

食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とに分かれますが、いずれも欠かせないものです。食物繊維とは固いもの、という認識では、水溶性食物繊維を摂取し損ねますので、偏りなく摂るように心がけていただきたいと思います。

【水溶性食物繊維】

オクラ・アボカド・きのこ類・海藻類・納豆など

【不溶性食物繊維】

ゴボウ・タケノコ・トモロコシ・モロヘイヤ・サツマイモなど

摂取の注意点と効果的な摂り方

どのくらいの食物繊維を摂るといいの?副作用はないの?

日本人が現在、1日に摂取している食物繊維の量は10~15グラムほどとされています。一方でおなかの調子を整えるためには20グラムが必要とされていますので、「不足気味」といえるでしょう。
とはいえ、食物繊維はビタミン類やミネラルの吸収をもゆるやかに、ときに阻害してしまいますので、摂取のしすぎも問題です。

過剰摂取によるリスクは?

高血圧の原因となるナトリウムもミネラルの一種ですが、カルシウム、鉄、亜鉛などの成分もミネラルの中に含まれます。そのため、過剰摂取をした場合、これらの栄養素が欠乏してしまう恐れがあります。特に、食物繊維の影響を受けやすいのは、鉄、銅、亜鉛などの金属だと言われています。 そして、腸が弱い人は過剰摂取によってお腹を壊してしまうことがあります。普段からお通じが良い方は注意が必要です。

食物繊維の安全な摂取量

ただし、このようなリスクがあるのは、かなりの量の食物繊維を摂取した場合のみです。食品からの摂取や、サプリの用量を守って摂取していた場合には、過剰摂取の心配はないでしょう。 理想的な割合は、不溶性食物繊維3に対し、水溶性食物繊維を1とされています。上記の食物繊維を多く含む食品を摂取できていない、食生活が乱れがちでコンビニのお弁当に頼りがちという方は、サプリメントなどで補うこともできますので、一度今の食生活を振り返ってみてください。

摂取の注意点と効果的な摂り方