運動障害とリハビリ

運動障害のリハビリは急性期からはじまる

くも膜下出血の後遺症のひとつである運動障害は、体の一部や全体に麻痺が起こり、上手く動かせなくなることが特徴です。運動障害のリハビリは、発症直後の維持期からスタートして、最終的には不自由なく日常生活を送れることを目指して段階的に進めていきます。

くも膜下出血の後遺症・運動障害とは

片麻痺が起こることが多いくも膜下出血の運動麻痺

くも膜下出血により脳の細胞がダメージを受けた場合、ダメージを負った脳が司る機能が正常に働かなくなります。運動障害とは、具体的に体の麻痺や嚥下障害、言語障害などがあります。また、くも膜下出血によるこうした後遺症は、運動障害の他にも、高次機能障害や感情障害といった障害が出る場合があります。

脳へのダメージで運動障害などの後遺症が残ることか

くも膜下出血は、くも膜と脳の間のくも膜下腔で出血が生じた状態です。脳梗塞と脳出血をまとめて脳卒中と呼びますが、脳の血管が詰まったり出血したりすることで、脳の細胞はダメージを受けます。脳は身体機能を司る重要な機関であり、呼吸や言語、聴覚などの役割を担っている部位です。そのため、脳にダメージを受けてしまうと、その場所は機能しなくなってしまいます。

これが脳卒中によって、運動障害をはじめとする後遺症が起こる原因です。運動障害が起こると、体の一部、または全身に麻痺が起こり、上手く動かすことができなくなります。

片麻痺について

くも膜下出血が原因で引き起こされる運動障害の中でも、最も頻度が多いのが阪神麻痺や片麻痺などの麻痺症状です。くも膜下出血では体の片側に麻痺が起こるケースが多く、麻痺する場所は脳の損傷を受けた場所によって異なります。右側の脳に損傷を負った場合には左半身に、左側の脳に損傷を負った場合には右側に麻痺が現れます。

再出血で障害が残る割合は38%

くも膜下出血では、再出血率が発症から最初の1ヶ月で20〜30パーセントとい報告がありますが、こうした再出血により麻痺が生じることもあります。くも膜下出血で再出血が起こった場合、障害が残る割合は38パーセントいう報告が日本脳卒中学会の作成した脳卒中ガイドラインにも掲載されています。

患者の年齢、重症度、全身合併症などからみて外科的治療や血管内治療の適応がない場合には、保存的治療により可及的に再出血を予防する。クモ膜下出血後の再出血率は発症初日が 3 ~ 4 %で以降 4 週間は 1 ~ 2 %/日という報告1)(Ⅱa)、最初の 1 か月では20~30%、3 か月以降は 3 %/年という報告2)(Ⅱb)がある。急性期の再出血には、重症度、動脈瘤が大きいこと、高血圧(収縮期血圧200mmHg以上)、6 時間以内の脳血管撮影、検査のための緊縛、脳室内出血、脳内出血、水頭症、脳室ドレナージの設置などが関与し2-5)(Ⅱb-Ⅲ)、1 か月以降の慢性期の再出血には、動脈瘤の部位、高血圧が関与する2)(Ⅱb)。

引用:『脳卒中治療ガイドライン2009』日本脳卒中学会

注意点・リハビリ方法

くも膜下出血による運動障害のリハビリ

くも膜下出血で運動障害が残った場合には、急性期・回復期・維持期それぞれの段階でリハビリを行います。発症後の生活を大きく左右するリハビリテーションは、回復が見られるもののどうして回復されるのか、そのメカニズムは実は今までよくわかっていませんでした。

そんな中、理化学研究所と国立循環器病研究センターの研究者らは、2014年に脳卒中発症後に生じた運動障害から神経回路を回復させるメカニズムを解明しています。

脳卒中を発症した患者のうち、大脳皮質から脊髄につながっている神経線維に障害がある患者を対象に、3ヶ月間のリハビリテーションを実施。結果としては、リハビリにより運動機能が徐々に回復されたと同時に、神経線維の変性が進んでいたことが確認されています。神経線維の連絡性が回復していることは、運動を制御する神経をつなぐ部位が回復していることを示すため、リハビリテーションが確実に効果を示すことがあることが改めて証明されたのです。

参考:独立行政法人理化学研究所 報道発表資料『脳卒中による運動障害からの回復メカニズムを解明-リハビリテーションで脳神経回路が再構築される-』2014年1月9日

「ブルンストローム・ステージ」は回復過程を評価するものさし

片麻痺が残った場合に、麻痺の回復過程や障害の程度をステージⅠ~Ⅵの段階で評価する方法をブルンストローム・ステージと言います。 評価は上肢、下肢、手指それぞれで行われ、片麻痺機能検査なども用いてチェックします 。

ブルンストロームの片麻痺(BRS)の回復段階 BRSは臨床的観察から,脳卒中片麻痺患者に共通してみられる定型的運動要素である共同運動をキー概念として,片麻痺の回復段階を6段階に順序付けたものである。日本の理学療法士の間ではもっとも使用されている臨床的評価指標の一つである〜中略〜BRSは定型的な共同運動から分離した自由度の高い運動へという,運動麻痺の回復過程が示されており,理学療法の方向性を与えてくれる。

引用:『脳卒中における機能障害と評価』理学療法科学22(1),2007

例えば、下肢のブルンストロームステージは、ステージⅠ~Ⅵでそれぞれ次のように定義づけられています。

  • ステージⅠ

    弛緩性の麻痺の状態で連合反応も出現しない。

  • ステージⅡ

    連合反応による運動が出現する。

  • ステージⅢ

    屈筋共同運動・心筋共同運動による運動が可能

  • ステージⅣ

    座位で90度以上の膝屈曲、足背屈が可能

  • ステージⅤ

    立位で股伸展位の股屈曲、足背屈が可能

  • ステージⅥ

    立位で股外転、座位で股外内旋が足内反外反を伴って可能

運動麻痺の程度が最も重いのがステージⅠで、ステージが上がるごとに運動機能が回復していると考えられています。

参考:『脳卒中における機能障害と評価』理学療法科学22(1),2007

運動障害の介護をするときの注意点

運動障害が残り、リハビリに取り組む日々は、患者さん本人にとってはもちろん、家族のとっても決して楽しい日々ではないかもしれません。家族の支えがもちろん必要ですし、急性期を過ぎた後の回復期リハビリや維持期リハビリは、自宅やデイサービスなどで行うこともあります。

なんでも家族がやってあげるのではなく、本人が自立ある生活を送れるようになるために、できるだけ身体機能を繰り返し使えるようにサポートしてあげることが大切です。 。

また、介護生活をスムーズにするために自宅を改修する場合や、リハビリサービスを受ける場合には、介護保険制度などの公的制度も活用できます。利用する場合は、病院にいる医療ソーシャルワーカーや行政担当窓口に相談してみましょう。

ほかのくも膜下出血後遺症をチェック
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リハビリの助けとなるもの

回復の助けとなるもの

運動障害のリハビリ期間をサポートしてくれるものは?

一般的には、運動麻痺などの運動障害は完治することができません。「リハビリがつらい」「よくならないから諦めたい」と思ってしまうかもしれませんが、リハビリをあきらめるわけにはいきません。再発を予防しつつ、気長にリハビリを続けることが大事です。

血流を改善することでしびれを治します
リハビリと同時に取り組んでいただきたいことは血流の改善です。血流の循環がよくなると、脳循環改善と中枢神経系の機能を改善する効果もあります。
血流は、体内の細胞が正常に機能するために必要な栄養素を運ぶという大切な役割を担っています。くも膜下出血のような重大な病気を経験したら、体の各機能が衰えてきます。血流を改善することにより、新陳代謝がよくなり、人間本来の自然治癒力を最大限に高めることもできます。辛いリハビリの期間もスムーズに過ごせます。

血流改善には「大豆発酵エキス」の摂取は有効的です
最近注目を集めている血流を良くする抗酸化成分は、大豆発酵エキスが挙げられます。血管に悪影響を及ぼし、人がかかるあらゆる病気にかかわる活性酸素を除去することで、血管を健康に保ち、再発の予防につながるのです。
大豆発酵エキスは四種類の活性酸素をすべて除去することができ、その優れている抗酸化力は他の成分と桁違い。
さらに、高血圧や動脈硬化を予防・改善の有効性も実験により検証されました。大豆発酵エキスを摂取し続けて、「血管が丈夫になった」「しびれが忘れるくらいになった」と実感している患者さんがたくさんいます。

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