高血圧

高血圧

特に注意したい最大要因「高血圧」

くも膜下出血や脳動脈瘤の破裂を引き起こす危険因子の一つに、高血圧があります。高血圧の定義や、くも膜下出血を引き起こす原因、発症者の体験談などを通して、「高血圧」についてみていきましょう。

高血圧はくも膜下出血を引き起こす
最大の危険因子

高血圧の人は正常血圧に比べると脳疾患死亡率が3倍高くなる!

くも膜下出血のリスクファクターには様々な要因があり、中でも「高血圧」は最大の危険因子です。血圧とは心臓から送られる血液が血管の壁を押す力のことで、心臓が送り出す時の「収縮期血圧(最大血圧)」と、心臓が元に戻った時の「拡張期血圧(最低血圧)」があります。

1日の間で大きく変動しますが、正常値(収縮期血圧120/拡張期血圧80㎜Hg)の範囲であれば問題ありません。この範囲を超えて収縮期血圧140㎜Hg以上または拡張期血圧90㎜Hg以上になると、高血圧と診断されます。正常血圧の人に比べると脳卒中死亡率が3~8倍になります。

なぜ高血圧が
脳動脈瘤の破裂リスクを高めるのか

心臓から勢いよく流れてくる血液の力で脳動脈瘤が破裂する

高血圧の人は正常血圧の人に比べると、くも膜下出血の死亡リスクが3倍になるといわれます。くも膜下出血が起きる大半が脳動脈瘤破裂です。動脈瘤破裂は脳動脈の血管壁にコブ(瘤)のような血液の塊のこと。

この瘤が破裂した状態が動脈瘤破裂です。血圧が高くなると、心臓から全身に強い力で血液を送り出します。そのまま脳に送られて血管壁に強い圧力がかかります。

この時、動脈瘤ができている血管にも強い力が加わると、耐えきれなくなって脳動脈瘤が破裂して出血し、それがくも膜下腔に広がってくも膜下出血になります。

高血圧からくも膜下出血を
起こした方の体験談

慢性的な高血圧や直前に血圧が高めになるなど、くも膜下出血の前兆になる場合があります。実際にくも膜下出血を起こした人の体験談をご紹介します。

若さゆえの過信から高血圧の予兆を見逃してくも膜下出血に

夫は40代の時に膜下出血で倒れました。幸い発見が早くてリハビリも順調に終わり、後遺症も残らず、今では普通の生活を送っています。倒れる前に「高血圧」の前兆がありました。40代ということもあり、体も割りと丈夫で。

たまたま風邪をひいたので、病院に行って血圧を測ってもらいました。その日は少し高めで、家庭で血圧を測る習慣がなかったので、看護師さんから「家で血圧を測るといいですよ」とアドバイスがありました。

夫はそれを真剣に受け止めませんでした。若いからと過信してはだめですね。血圧管理の大切さを知りました。

激しい頭痛。くも膜下出血で倒れる直前の最高血圧は200mmHg以上

50代でくも膜下出血を起こしました。夜も眠れないほどの頭痛が続いていたので、かかりつけの病院で診察してもらったら、CTがある大きな病院に行くように勧められました。

紹介所をもって行くと、「頭痛ぐらいで!」と激しく非難されたので診察を断り、市販の鎮痛剤を飲んでいました。この時、血圧の薬を通常の倍量飲んだのに最高血圧200mmHgを超えていました。

嘔吐もあり、会社に着くなり意識がなくなり、救急車で病院に運ばれて緊急治療を受けました。ステージ4と極めて危険な状態でしたが、奇跡的に一命をとりとめることができました。

pickup イメージ

 

高血圧の方が今できるくも膜下出血予防

減塩・運動・抗酸化物質を摂取してくも膜下出血を予防する

高血圧はくも膜下出血のリスクを高める危険因子です。高血圧を引き起こす要因を改善することが、これらの病気の予防につながります。主な原因として高脂血症や活性酸素、塩分過多、ストレス、喫煙、飲酒、肥満、糖尿病等があります。

なかでも高脂血症は生活習慣病の一つで、肥満や糖尿病などを誘発する因子。血液中の中性脂肪・コレステロール値が高くなり、血管に悪玉コレステロールが溜まると動脈硬化を誘発します。

この時、活性酸素が過剰に発生すると、悪玉コレステロールを酸化させて、血管の内圧が上昇して高血圧になります。減塩や運動、抗酸化物質の摂取を心がけて、高血圧を改善してくも膜下出血を予防しましょう。