喫煙

喫煙

喫煙が高血圧、動脈硬化をすすめる

くも膜下出血(脳動脈瘤破裂)になる要因の一つに、喫煙があります。タバコに含まれている有害物質が様々な弊害をもたらすといわれますが、どのような影響があるのでしょうか。喫煙の害についてみていきましょう。

喫煙がくも膜下出血の
リスクを上げる

喫煙とくも膜下出血は深い関わりがあります。タバコの中にはニコチンが含まれているのですが、ニコチンには血管の収縮作用や血圧を上昇させる働きがあり、心拍数も増加させるのです。

くも膜下出血は脳卒中に該当するのですが、大きな原因は血管が詰まることにあります。ニコチンによって血管が収縮し、詰まりやすい状態になると動脈硬化が促進するため、くも膜下出血になる可能性が高くなるでしょう。

リスクが非喫煙に比べて、男性は3.10倍、女性は2.26倍にも

喫煙者のくも膜下出血の発症リスクは非喫煙者の方に比べると男性は3.10倍、女性は2.26倍(※1)にもなります。また、喫煙によって伴うリスクはくも膜下出血だけではありません。例えば、心筋梗塞のリスクは男性で3.64倍、女性で2.90倍にもなるのです。

喫煙するだけでこれだけリスクが高くなるわけなので、甘く考えることはできません。くも膜下出血を起こしてしまった場合、命に関わることもあります。なんとかして喫煙をやめられないか考えてみましょう。

タバコをやめればリスクは低下

現在喫煙をしている人からすると、「タバコが良くないことはわかったけれど、もう吸ってしまったから…」と感じることもあるかもしれません。ですが、一度吸ったらずっとリスクが高い状態が続くわけではなく、タバコをやめればリスクは下がるのです。

しかも、タバコを吸わない方に比べると1.1倍程度までリスクが下がるということもあり、これからでも禁煙に取り組む重要性がわかります。ただ、止めた瞬間からすぐにリスクが下がるわけではありません。非喫煙者と同じくらいの低リスクに下げるためには長い期間が必要です。

先の長い話に思えるかもしれませんが、そのうちやめようをと考えてしまうとなかなかやめられません。 実際に大きな病気にかかってから後悔している方も多いので、自分の健康のことを考えたら禁煙に努めることが重要になるでしょう。

(※1)参考文献:JACC Study『くも膜下出血死亡の危険因子について』

喫煙のリスクは
自分だけの問題ではない

家族や友人といった、周りの人にも影響が

タバコを吸っている方の中には、「注意していても病気になるときはなるのだし…」と禁煙に対して前向きになれない方もいるかもしれません。ですが、喫煙によってくも膜下出血やその他病気のリスクが上がるのは、タバコを吸っている本人だけではありません。

タバコに含まれている有害な成分は煙を通してあたりに広がり、それを吸った方も受動喫煙といった形で影響を受けてしまうのです。同じ空間にタバコを吸っている人がいる場合、非喫煙者の方が自分で工夫してタバコの煙を吸わないようにするのはなかなか難しいことでしょう。

一緒に暮らしている家族や、共にいる時間が長い方の健康に悪影響をもたらしている可能性が非常に高いため、そういった意味でも禁煙に取り組んでみてはどうでしょうか。近くに喫煙者の方がいる非喫煙者の方は、他の人が吸ったタバコの煙を吸い込むだけでもくも膜下出血のリスクが高まることを理解し、タバコの煙を吸わないように注意が必要です。

参考文献:日本脳卒中学会『脳卒中ガイドライン2009』

タバコの本数と
リスクの関係について

10本以下でも20本と同等のリスクがある

タバコによるくも膜下出血のリスクをなくしたいと思っているのであれば、タバコの本数を減らすのではなく、しっかりと禁煙してタバコを断つことが重要となります。というのも、一日の喫煙量が10本以下の人でも20本以上吸っている方と同等のリスクがあると考えられているからです。(※2)

「自分は一日に5本くらいしか吸わないし問題ないはず」と勝手に考えないようにしましょう。もちろん、いきなりはタバコをやめられない人が大半なので、少しずつ量を減らすのは無意味なことではありません。ですが、最終的には禁煙に取り組むことが重要です。

(※2)参考文献:JACC Study『くも膜下出血死亡の危険因子について』

高血圧だと
さらに危険

高血圧も持っているとリスクがさらに高まる

くも膜下出血と喫煙の関係についてご紹介しましたが、喫煙習慣に加えて高血圧にも該当するようだと危険性はさらに高くなります。しかし、そもそもタバコ自体が高血圧を招くものなので、喫煙は根本的にくも膜下出血のリスクを上げるものだと思っておいた方が良いでしょう。

女性の場合、喫煙と高血圧が組み合わされることにより、くも膜下出血のリスクは6倍にもなるそうです。普段から高血圧気味なのを気にしており、それに加えて喫煙もしているようであればできるだけ早く禁煙の対策を取らなければなりません。(※3)

昔はタバコといえば男性が吸うものといったイメージが強かったのですが、近年は20歳代の女性でも喫煙率が高くなっており、さらに喫煙率が高くなるようであればくも膜下出血の発生率も増えてしまうでしょう。

くも膜下出血は喫煙のほか、飲酒や高血圧によってもリスクが高くなるため、こういったものに該当する方は一つずつ見直してみるのがおすすめです。 すぐにタバコやめるのは簡単なことではありませんが、自分自身の体に与える悪影響など、自分の周りにいる方への影響なども考え、できる限り禁煙に努めましょう。

(※3)参考文献:『わが国におけるくも膜下出血の危険因子に関するコホート研究』

喫煙が原因!?
くも膜下出血体験談

すでに生活習慣病がある方は厳重注意!喫煙習慣のある人は非喫煙者に比べると、くも膜下出血の発症リスクが高くなります。死を招く行為ともいえるので、喫煙習慣のある人は注意が必要です。

くも膜下出血発症の原因は喫煙+高血圧+太り気味!?

私は43歳の時にくも膜下出血を発症しました。発症したのは11月の寒い日でした。数日前から前兆があり、じわじわとした頭痛が続いていましたが、普段から頭痛があり生理前ということもあり、大したことはないと思っていたのです。

発症した時は夜でした。我慢できないほどのひどい頭痛と吐き気に襲われ、主人に夜間の救急外来に連れていってもらいました。すぐにCT診断をし、「くも膜下出血」と診断。

小さな血管からの出血でしたので、ICUに入り、絶対安静の状態でしたが、出血が止まったので手術をせずにすみました。当時、私は喫煙習慣があり、血圧も高く太り気味でした。今は禁煙や減塩・ダイエット・運動をして、再発もなく過ごしています。

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喫煙されている方が今できるくも膜下出血予防

くも膜下出血を予防に喫煙で発生した活性酸素を抗酸化物質で除去

くも膜下出血の予防策は、重要な危険因子に挙げられている喫煙習慣を止めることが、もっとも効果的といえます。それと同時に禁煙によってもたらされる高血圧を改善することも必要です。

また喫煙することで血液中に悪玉コレステロールが増加します。それによって血液がドロドロになるので、高脂血症の人はそのコントロールも必要不可欠です。

さらに高血圧や悪玉コレステロールの増加と深い関係がある、過剰発生した活性酸素を取り除くことも必要になります。これらを改善するために塩分を控えめの食事や適度な運動を心がけ、抗酸化物質成分を配合したサプリメントなどを摂取するといいでしょう。